DOG HEALTH GUIDE

犬がハアハアして止まらないのは大丈夫?
正常な呼吸との見分け方と受診の目安

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先に結論

犬のハアハア(パンティング)は、汗をかけない犬が体温を下げるための正常な行動です。運動後・暑いとき・興奮したときに見られ、落ち着けば自然におさまります。ただし、「涼しい場所で安静にしていても止まらない」場合は、体からのSOSの可能性があります。

✓ 多くの場合、心配いらない 運動後/暑い日/興奮・緊張したとき
→ 原因がなくなれば数分〜十数分でおさまる
! 動物病院に相談を 安静時・涼しい環境でも続く/夜間に突然始まる/舌や歯ぐきの色の変化/ぐったりを伴う
WHY DOGS PANT

そもそも、犬はなぜハアハアするのか

犬は人のように全身から汗をかくことができません。汗腺があるのは肉球などごく一部だけ。そのため犬は、口を開けて速く浅い呼吸をくり返し、舌や気道から水分を蒸発させて体の熱を逃がします。これが「パンティング」です。

つまりハアハアそのものは病気ではなく、人間でいう「汗をかいている」状態。問題は、その汗が「運動でかいた気持ちのいい汗」なのか、「体調不良の冷や汗」なのかの見極めです。ポイントは状況・持続時間・他の症状の3つ。順に見ていきましょう。

15–30回/分(安静時の目安)

落ち着いて休んでいる・寝ているときの呼吸数は、おおよそ1分間に15〜30回が目安とされます。胸の上下1セットを1回として数えてみてください。寝ているのに明らかに速い状態が続くようなら、かかりつけの動物病院に相談を。日頃から「うちの子の平常時」を知っておくと、異変に早く気づけます。

USUALLY NORMAL

多くの場合、心配いらないハアハア

次の4パターンは、体温調節や感情の高ぶりによる生理的なパンティングです。原因が取り除かれれば、数分〜十数分で自然におさまるのが共通点です。

1

運動のあと

散歩や遊びで上がった体温を下げています。涼しい場所で水を飲み、休めばおさまります。

2

暑いとき

気温・湿度が高い環境での体温調節。ただし夏場は、正常なパンティングと熱中症の入り口が地続きです。涼しい場所に移してもおさまらない場合は次章のチェックリストへ。

3

興奮・うれしいとき

お出かけ前、来客時、遊びの最中など。気持ちが落ち着けば呼吸も落ち着きます。

4

緊張・不安なとき

雷や花火、動物病院の待合室など。ストレス由来のパンティングは、原因から離れると徐々におさまります。頻繁に続く場合は環境の見直しを。

WHEN TO WORRY

注意が必要なハアハア

一方で、次のようなハアハアは生理的なパンティングでは説明がつかないものです。熱中症のほか、心臓・呼吸器の不調、痛みなどが隠れている可能性があり、判断を飼い主さんだけで行うのは危険です。

1

涼しい場所で安静にしていても止まらない

運動も興奮もしていないのに続くハアハアは、体温調節以外の理由があるサインです。

2

夜間や就寝中に突然始まる

静かに寝ていたはずの時間帯のパンティングは、痛みや呼吸の苦しさが背景にあることがあります。

3

呼吸に音が混じる・口を閉じたまま苦しそう

ゼーゼー、ガーガーという音や、口を閉じたままの荒い呼吸は、気道や鼻の通りに問題がある可能性があります。

4

舌・歯ぐきの色がいつもと違う

健康時のピンク色に対して、青紫っぽい・白っぽい・異様に濃い赤などの変化は、酸素や血流のトラブルを示すことがある重要なサインです。

5

ぐったり・嘔吐・大量のよだれを伴う

ハアハアに加えて元気や食欲の低下、ふらつきなどが重なる場合は、熱中症を含む体調不良の疑いが強まります。

ひとつでも当てはまったら、動物病院へ連絡を

  • 涼しい場所で10〜15分休ませてもハアハアがおさまらない
  • 舌や歯ぐきの色がいつもと違う
  • ぐったりして呼びかけへの反応が鈍い
  • ふらつく、立てない
  • 嘔吐・下痢・大量のよだれを伴う
  • 呼吸にゼーゼー・ガーガーという音が混じる
「様子見」がいちばん危険です。
特に夏場は熱中症の進行が非常に早いため、涼しい場所へ移して水で体を濡らす・風を当てるなどで冷やしながら、すぐにかかりつけの動物病院へ連絡してください。夜間なら夜間救急動物病院へ。
PREVENTION

夏のハアハアは、
「体温を上げない環境」で減らせる

暑さ由来のパンティングは、体温が上がりにくい環境をつくることがそのまま予防になります。基本は3つ。①散歩は早朝か日没後(路面を手のひらで5秒触って熱くないか確認)、②屋外では「体を冷やす道具」を身につける、③室内はエアコン+電気を使わない冷感グッズの二段構えです。

とくに注意したいのが、パンティングそのものの効率が低い短頭種(フレンチブルドッグ・パグなど)と、熱がこもりやすいダブルコート犬種(柴犬・ポメラニアンなど)。「ハアハアで冷やす」能力に頼れない子ほど、道具で先回りする価値があります。

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うちの子の犬種は、暑さにどれくらい弱い?

短頭種・ダブルコート・シニアなど、犬種タイプ別のリスクと対策は、こちらのガイドで詳しく解説しています。

犬種別 暑さ対策ガイドへ →
FAQ

よくあるご質問

犬がハアハアするのは正常ですか?

運動後・暑いとき・興奮したときのハアハアは、汗をかけない犬の正常な体温調節(パンティング)です。原因がなくなれば数分〜十数分で自然におさまります。涼しい環境で安静にしていても続く場合は、動物病院に相談してください。

ハアハアが止まらないとき、すぐ病院に行くべき?

涼しい場所で10〜15分休ませてもおさまらない、舌や歯ぐきの色の変化、ぐったり、呼吸音の異常、夜間の突然のパンティング──これらのいずれかに当てはまるなら、様子見をせず動物病院に連絡を。夏場の熱中症は進行が非常に早いため、特に迅速な行動が大切です。

安静時の呼吸数の目安は?

落ち着いて休んでいるときで1分間に15〜30回程度が目安です。寝ているときに胸の上下を数え、明らかに速い状態が続く場合はかかりつけ医に相談しましょう。平常時の数値をスマホにメモしておくと、受診時にも役立ちます。

短頭種のハアハアは特に注意と聞きました。なぜ?

フレンチブルドッグやパグなどの短頭種は、気道の構造上パンティングによる放熱効率が低く、ハアハアしても体温が下がりにくい傾向があります。つまり「ハアハアしているのに冷えない」状態に陥りやすいため、暑くなる前から冷やす予防が特に重要です。詳しくは犬種別暑さ対策ガイドをご覧ください。

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※ 本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、個々の犬の診断・治療に代わるものではありません。愛犬の呼吸に不安がある場合は、必ず動物病院にご相談ください。
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